不動産価値向上の秘策は「土地の加工」

2024.01.26 | ブログ 経営者のための 事業用不動産「超高値」売却術

不動産を売却する際には、買主のニーズに合わせて土地を加工することで、より高い価格で売ることができます。

しかし、どのように加工すればいいのでしょうか?

今回は、事業用不動産の売却交渉を有利に進めるための「土地の加工」のコツについてご紹介します。


買主候補の事情を把握する

不動産を売り出す前に、まずは買主候補となる事業者と面談して、彼らがどんな不動産に興味があるのか、今は購入したいタイミングなのか、などを聞き取りましょう。

買主候補にはそれぞれ事情があり思惑も異なります。

例えば、住宅市場が厳しさを増す中、ハウスメーカーは表道路から奥まったところにある不動産や造成開発が必要な不動産にはあまり手を出しません。

一方、商業系は作りたいと考えている施設によって必要とする土地の広さや場所が違います。

コンビニやドラッグストアの用地なら幹線道路に面した500坪前後の土地が最適ですし、スーパーやショッピングモールならもっと広い土地が必要です。

また、ハウスメーカーやマンションデベロッパーには年間に達成すべき建築戸数のノルマがあります。

年度末になってもノルマが達成されていない場合には、多少好みと違う土地でも購入せざるを得ません。

経営者が不動産を売り出したタイミングが彼らの事情と合致すれば、通常なら買手にならないハウスメーカーが熱心な購入希望者になることもあり得るのです。

買主候補の事情を把握することで、高値売却につながる不動産の加工方法が見えてきます。


エンドユーザーを優先する

買主候補の事情を把握したら、次は買主を選びます。

一番高い値段で買ってくれる人を選んで、その人が希望する形に不動産を加工するのです。

一番高く買ってくれる買主はエンドユーザーです。購入した土地に家や店舗を建て自身が利用する人たちなので、「次の買手」を意識する必要がありません。

不動産が欲しいとなれば高値でも購入します。

不動産買取再販事業者も高値で購入してくれるケースがあります。

加工により価値が高まる不動産であれば、市場価格より高い価格で購入しても再販する際に十分な利益を確保できるためです。

商業系はその不動産での商売をシミュレーションした場合、どの程度の売上があり、不動産の購入費用がいくらまでなら十分な利益が出せるかを計算した上で、購入可能な価格の上限を算出します。

金融機関や仲介事業者は直接買手にはなりませんが、付き合う範囲が非常に広いので、高値で購入できるエンドユーザーを連れてくることがあります。

以上のように、買主候補の事情を把握し、エンドユーザーを優先することで、不動産の高値売却に役立つ「土地の加工」のコツをご紹介しました。

不動産の売却をお考えの方はぜひ参考にしてください。